こんばんはDJあおいです

読者さんからこんな相談をいただきましたよ







お悩み

あおいさん、初めまして。

最近仕事のことで悩んでいます。アドバイスいただけると嬉しいです。

私は銀行で働いている社会人2年目です。春から融資係として頑張っていますが、上期が終わるこの頃になって、「私はたいして何も出来るようになっていないのでは」と落ち込むようになりました。

理屈の理解よりも仕事を回すことが優先される日々で、腑に落ち切っていないことが山ほどあります。融資係は私と上司(役席かつ支店のNo.2)の2人で、その上司は仕事が早く知識も多いのですが、基本めんどくさがりでいい加減なところがあります。やや高圧的、説明も早口で、噛み砕いて説明してくれることがないため質問するのも毎回気が重いです。当然聞きに行きますが、答えるとすぐに自分の仕事を始めてしまうため、十分な理解が得られないまま席に戻るの繰り返しをしてしまっています。前まで融資係だった先輩がいて、その方には時間を作ってもらって教えてもらうこともあります。ですがどうしても係が違うし、その人はその人で忙しいため、時間を奪うようで申し訳なく感じてしまいます。復習も自宅での勉強もずっと続けていますが、自信に繋がりません。

私は理屈が分かっていないと動くのが恐いです。総合職なので近いうち外回りをするのですが、理屈が分かっていないのに営業をするなんて考えただけでぞっとするし、このままでは後輩にわかりやすく教えてあげることもできません。本当はもっと勉強会のような時間をつくってほしいのですが、私のために時間を作ってほしいと思うのは甘えでしょうか?

最近将来の展望が見えず、仕事の朝が憂鬱です。仕事ができるようになりたいので頑張りたいとは思っていますが、頑張り方がわからなくなってしまいました。上司のことはあまり好きにはなれませんが、食い下がって質問することもできない自分に嫌気がさします。私はまず何から始めるべきでしょうか。



プライム感謝祭 10月



高度経済成長期からバブル期の日本企業は、毎年のように大量採用を行い
基本的には終身雇用での囲い込みが前提でした
この環境では新人を丁寧に育てる必要性がそもそも低かったんですよね

多少新人が潰れても次がいたし、『生き残った奴が一人前』という考え方が成立していました
入社した途端に『今日は皆さんにちょっと殺し合いをしてもらいまーす』と言われる
バトルロワイヤルみたいなものだったんですね
こうして『自然淘汰=教育』と錯覚される文化が定着しました

潰された側は『根性がなかった』とされ、残った側は『自分は修羅場をくぐった』と誇る
つまり教育放棄が本人の鍛錬や修行にすり替えられたのです

この価値観は職人の徒弟制度にも通じます
『見て盗め』『耐えろ』という指導法がむしろ正統であるかのように語り継がれてきました

自然淘汰型教育では知識やノウハウをマニュアル化・体系化せずに人に抱えさせるため
新人は『盗む』しかない
教える側は『自分だけが知っている』という優位性を持つ
この構造が、教育コストを省く口実にもなりました

ところが、現代は少子化で人材不足、潰して補充する余裕がない
労働市場の流動化が進み嫌なら辞めて転職できる
業務の高度化・複雑化で暗黙知だけではリスク管理できない
働き方改革・法規制により長時間労働で『根性で学ぶ』スタイルは不可能
『自然淘汰型教育』はすでに社会構造的に成立しないのに
文化の残骸だけが生き残っている状態なんです

少子高齢化が進み、労働人口が減少した今
この『自然淘汰型教育』の残骸が大きな足かせとなっています
人材は有限であり、一度辞めれば代わりはいない状況にも拘らず、旧来の『勝手に覚えろ文化』が根強く残っている
結果として、人手不足はますます深刻化し
組織はますます人材育成に回せるリソースを失ってしまったという悪循環ですね

自然淘汰型教育が長く続いた結果、上司にあたる世代が『人を育てる』という経験を積んでいないんです
彼ら自身が厳しい環境で『勝手に覚えた』からこそ
『教える』という発想や方法論を持っていない
つまり人材育成のノウハウが世代間で蓄積されず、いざ『人材を大事にしなければならない』という時代に入っても、その基盤が空洞化しているわけです
これは制度や文化の副作用であって、個人の怠慢というよりは、育成する文化を社会が形成してこなかったことのツケだと言えるでしょう

過渡期の今だからこそ、教育体系を作れる・教えられる能力は希少で市場価値が高いです
個人のキャリアとしても、単に『仕事ができるだけ』ではなく
『人材を育てられる力』を持つことは差別化要素になります
つまり社内ネグレクトの残骸に巻き込まれるだけでなく
逆に自分の強みに変えられる時期とも言えるのかもしれません

これは社会構造的に見てもまだ埋められていないブルーオーシャンの市場です
そう考えると、相談者様の上司は良い反面教師になるんじゃないですかね?
そしてどうか、人材を育てることができる人に成長してください


以上
DJあおいでした



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