こんばんはDJあおいです
読者さんからこんな相談をいただきましたよ
お悩み
あおいさん
いつも楽しく読ませていただいています。
私は今年29歳の女です。
若さや外見に依存し、自分を過大評価していた過去の自分は他人の欠点ばかりに目を向け、自分の問題からは逃げ続けていました。そんな自分に嫌気がさし、精神的・経済的に自立するためにも、以前から興味のあったクリエイティブな仕事へ転職しました。
そこでこれまで頼ってきた「若さ」「外見」を抜きにして、社会という舞台にたったとき、自分の底の浅さに気付き、未熟さを痛いほど実感しました。
それでも、逃げずに向き合い続けた数年、人生も仕事も少しずつ楽しくなり、何より自分の身を置く環境や一緒に過ごす人は大切だなと痛感しています。
今では自分に以前より自信を持ち、成長を実感していますが、それが原因で昔の友人や昔から一緒の彼氏との関係に悩んでいます。今は美術や歴史、社会情勢などに興味を持ち探求心が増え、仕事への愛情も深まっています。
一方で私の彼は教養や社会的な視点、出世欲などがなく、努力や考えることを嫌う怠惰で子供っぽい一面があります。シンプルに言うと、想像力や国語力に欠けているのだと思います。
そんな部分に苛立ちを感じ、あまりにも責め立ててしまい彼を傷つけたことがあり自省したのですが、怒ったり傷ついたとき話をしてもその場しのぎで、話を聞いてくれなくなりました。
私が彼にお泊まりや愛情を求めても流され、1年以上男女の関係もなく、ハグすら数回という冷めた一面もあります。結婚や同棲子供にも否定的で、一人が楽だと考えているようです。
でも、私が留学を考えているときは応援してくれるし、束縛もなく、私の行きたい場所にも連れて行ってくれる。彼の好意も感じられ、さっぱりとした性格を尊敬する瞬間も多いです。
ただ、愛情などは私が彼を傷つけたのも原因にあるため、その結果が今だと素直に受け止めています。しかし今後の人生のパートナーとしては、もう少し思慮深い人がいいのかとか、こうやって諦めていていいのかなとか、他の人と付き合ってみた方がいいのか考えることもあり、別れるべきかどうかは数年にわたって悩んでいます。
自分が成長してきたことを感じる一方で、彼や昔からの友人の言葉の使い方や思慮の欠如が気になり、それが彼らとの関係において上から目線になっているのではないかとも思うことがあります。変化した自分を棚に上げて、他人を見下しているだけなのではないかという葛藤もあります。
「あなたの周りの5人の平均があなた」とよく言われるように過去の自分と彼や昔からの友人を重ねて嫌悪感を抱いているだけなのでしょうか。
離れるべきなのかの判断がつかず苦しいです。
たとえば、売れない時代が長かったミュージシャンがいたとします
売れない頃は同じ境遇の仲間と慰め合い
必死にやりくりしながら日々を過ごすしかありませんでした
やがて努力の末に大きな成功を掴むと
『自分は最初から才能に恵まれていた』と振る舞いたくなってしまうんですよね
憧れていた天上人のような方々とも関わりができ
昔の仲間は見窄らしいものに思えてしまう
けれど本当は、泥臭い下積みがあったからこそ今があるのです
そんなとき、昔からの仲間に会うと
どうしても『売れない時代の惨めな自分』を想起させられてしまう
その結果、相手の言動に苛立ちを覚えたり、居心地の悪さを感じたりするのです
相談者様の状況も、これとよく似ている状況なんじゃないですかね？
彼や友人の怠惰さ、思慮の浅さに映っているのは
実は過去の自分の姿なのかもしれません
相手が云々というより
『当時の自分を否定したい』という感情が投影されているのではないかと思いますよ
ここで大切なのは
過去を否定するのではなく
未熟だったから今の自分があると認めること
相手を見下すのではなく、自分と同じ成長の道を歩む必要はないと切り離して考えることです
今後については二つの選択肢があります。
ひとつは、彼や友人を過去を共有した存在として受け入れ
今の自分とは異なる立ち位置で関係を続けること
もうひとつは
過去の自分とともに当時を象徴する人間関係から距離を置き
新しい環境に歩を進めること
ご存知の通り
後者は人間関係リセット症候群になります
これは『別れるべきかどうか』以上に
過去の自分をどう受け入れるかというテーマ
その答えを見つけたとき
彼との関係に対する気持ちも自然と定まっていくのだと思いますよ
私は、自分の人生は物語にしたいんですよね
だから、どんなに惨めな自分であっても
『なかったこと』にしたくはないんです
『なかったこと』にしてしまうと物語にぽっかり穴が空いてしまいますからね
以上
DJあおいでした
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